« ハルヒダンス【スペシャルバージョン】振り付け完全図解![6]サビB&フィナーレ | トップページ | 涼宮ハルヒの憂鬱 アニメ第2期! »

2007年4月 9日 (月)

MAGIC in 大江戸ロケット

この春のアニメ新番組『大江戸ロケット』は、破天荒なまでにコミカライズされたキャラクターデザインが目を引きましたが、どうも時代考証にも、なかなか気を遣っているようで。

Tenhoh_1個人的に唸ったのは、芸人コンビ天鳳・天天。彼ら(というか天鳳)の演じる「胡蝶の舞」についてのウンチクをひとくさり。

天鳳・天天の二人は、銀次郎に「手妻使い」と呼ばれています。

手妻というのは、奇術/MAGIC TRICKの事をいう古い言葉で、江戸時代初期ごろから使われていました。「手を稲妻のように速く動かす」というところから来ているとか。この手妻から転じて、手品という言葉が生まれたようです。つまり、天鳳・天天は手品師、マジシャンということになります。

奇術の日本伝来は奈良時代に遡るとされます。日本の奇術は、江戸時代に高度に洗練され、外国のものと違った独自の発展を遂げました。
明治になって、西洋奇術が国内で大流行したのですが、逆に日本の手妻使い改め奇術師たちは海外に進出し、日本の伝統奇術を演じて、世界各地で大評判になったというほどです。
この伝統奇術芸能は、現在でも「和妻」と呼ばれて伝承されています。

Butterflies さて、この和妻の中でも、最も独自性が高く、国外での人気も高いのが、有名な「水芸」と、そしてこの「胡蝶の舞」です。

和紙の紙片をひねって形作った蝶を扇子で扇ぐと、あたかもその風で操られているかのごとく蝶が舞い、術者の腕や傍らに置いた花に留まってはまた飛び立つ様が、生きている蝶のように見えます。
不思議であると同時に、実に情緒溢れる奇術で、さらに手順の構成にストーリー性を織り込んだり、術者の立ち居振る舞いなども洗練されており、とても芸術性が高い芸能とされています。

ところで、天鳳は、この胡蝶を4匹同時に舞わせています。

胡蝶の舞は、基本は1匹で、2匹に増やしたりもします。これ以上に蝶の数を増やすのは、高い技術力を要求されるのですが、芸術性を表現するのにおいては曲芸的な技術力を誇示するのはむしろ戒められるため、これは安易な見せ方をしているとの誹りを受けかねません。

これは、辻芸(大道芸)でやるとなると、通行人の足を引き留めるのには複雑で繊細な手順構成のまま演ずるのは難しいので、単純化した即物的な手順に変えているのかもしれません(実際の全手順は映っていないので断言できませんが)。

おまけに単純な演技環境としても、そもそも胡蝶の舞を辻芸で行うのは大変厳しいものがあります(屋外の風で、蝶が吹き飛ばされてしまうのです)。

胡蝶を会得しているほどの芸人が、それをあえて辻芸で行わざるをえない―――という状況が、天保の改革下における彼女らの窮状を表している、と捉えることができるでしょう。

|

« ハルヒダンス【スペシャルバージョン】振り付け完全図解![6]サビB&フィナーレ | トップページ | 涼宮ハルヒの憂鬱 アニメ第2期! »

「アニメ・コミック」カテゴリの記事

「手品」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/143270/14597225

この記事へのトラックバック一覧です: MAGIC in 大江戸ロケット:

» 「大江戸ロケット」 第一話「大江戸に咲く紅い花火」 [時代伝奇夢中道 主水血笑録]
 この四月から放送開始のアニメの中でこのサイト的に一番楽しみなのが――というより [続きを読む]

受信: 2007年4月10日 (火) 00時54分

« ハルヒダンス【スペシャルバージョン】振り付け完全図解![6]サビB&フィナーレ | トップページ | 涼宮ハルヒの憂鬱 アニメ第2期! »